製品詳細

超音波溶着機 SONOPET JⅡ401/JⅡ901シリーズ 発振器ユニットモデル[SAタイプ]

カテゴリ
超音波応用技術
製品分類
超音波ウェルダー 発振器ユニットモデル
小型ワークの溶着に適した発振器ユニットです。多彩な溶着モードとデジタル定振幅制御により安定した溶着品質を確保します。特にエネルギーモードは、作業者による溶着度合いのバラツキを抑える事ができます。溶着モードや条件は発振器正面パネルで操作可能です。また、溶着管理ソフトウェアを使用することで、外部通信機器との設定などを細かく操作できます。成形品の伝達溶着、シートや不織布の直接溶着、インサート、スポット、ピアス、ゲートカットなど幅広い用途に利用できます。オプションにより、産業用ネットワーク通信への対応も可能です。
超音波溶着機 SONOPET JⅡ401/JⅡ901シリーズ 発振器ユニットモデル[SAタイプ]
超音波溶着機 SONOPET JⅡ401/JⅡ901シリーズ 発振器ユニットモデル[SAタイプ]
超音波溶着機 SONOPET JⅡ401/JⅡ901シリーズ 発振器ユニットモデル[SAタイプ]

製品の特長

・用途に合わせた2種類の振動部ユニット(自動機組み込みタイプ/ハンドタイプ)
・産業用ネットワーク対応可能(EtherNet/IP・CC-Link IE・CC-Link)
・デジタルPLLによる周波数自動追尾制御
・多彩な溶着モードの組み合わせ
・デジタル定振幅制御による溶着の安定性
・溶着条件記憶や溶着結果の保存

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詳細

主な機能

  SAタイプ
発振制御 時間(1ms分解能)
エネルギー(0.001J分解能)
ピークパワー(1W分解能)
沈み込み(1μm分解能)
AND/ORの組み合わせ制御
連続発振
NG項目 時間、エネルギー、ピークパワー
沈み込み、荷重、保持沈み込み、総沈み込み
保持時間、総距離
エラー判定
保持制御設定
ソフトウェア、アプリ、デバイス 溶着管理ソフトウェア J-Tool(PC)

SAタイプ発振器

操作性と視認性を強化

ハンドタイプでの多品種生産や手直し、実験的な溶着など条件を頻繁に変更する場合に適したモデルです。

SAタイプ発振器

周波数切り替え機能
1台の発振器で複数の周波数帯(28.5kHzまたは39.5kHz)の振動部に対応します。
※JⅡ471WSAのみ
デジタルPLLによる周波数自動追尾制御
高速・高性能なデジタル信号処理による発振周波数の自動追尾方式を採用し、安定で信頼性の高い発振制御を実現しています。
周波数サーチ機能
工具ホーンや使用環境に合わせた最適な発振周波数を、発振器のパネル操作や外部信号により自動的に探索して設定します。また、発振開始の周波数を任意に設定することもできます。
多彩な溶着モードの組み合わせ
時間、エネルギー、ピークパワーの単一もしくは組み合わせ制御(AND/OR制御)が可能です。また、連続発振など多彩なモード設定による溶着制御が可能です。
多様な保護機能
様々な異常検出機能により、発振器と振動部ユニットを保護します。
産業用ネットワーク対応可能
従来の外部I/Oも選択可能ですが、EtherNet/IPや、CC-Link IE、CC-Linkなどの産業用ネットワークを活用することで、省配線化やデータの一元管理による生産性の向上に貢献します。
省配線の実現
産業用ネットワークによる省配線化のイメージ 拡大する
生産性の向上
産業用ネットワークによるデータ一元管理のイメージ 拡大する
デジタル定振幅制御による溶着の安定性
負荷時の工具ホーンの振幅を一定に保つことにより、溶着やカシメの安定性を向上させ、溶着時間を短縮することができます。また、デジタル制御により振幅の挙動を調整する事も可能です。
効果のイメージ
デジタル定振幅制御による溶着の安定性イメージ
デジタル・パラメータ設定によるメンテナンス
発振器内部のアナログ調整を排除することにより、迅速な保守サービスに対応します。
溶着条件記憶や溶着結果の保存
最大32通りの溶着条件を発振器内部で記憶可能。また、溶着結果は850万件以上の保存が可能です。
通信ポート
溶着管理ソフトウェアとの接続により、装置の状態監視や溶着条件設定、溶着データの収集が可能です。
※ EthernetまたはUSB Type-B

振動部ユニット

メタルケースフルカバー仕様
振動部ユニットは堅牢なジュラルミンケースでカバーされ、衝撃や傷、ほこりなどから振動部を守ります。また、高電圧を発生する部分の露出がなく、安全に取り扱うことができます。
設置と接続が簡単、安全
発振器とのケーブル接続には高電圧用の同軸コネクタを使用しています。このため、自動機への設置やユニット交換などの作業を、容易かつ安全に行うことができます。

Mタイプ振動部ユニット(自動機組み込みタイプ)

汎用性に優れる省スペース設計
自動機組み込みタイプは、省スペースかつ位置再現性に優れたクランプ機構に対応した簡易的なインロー構造を採用しており、多様な取付方法に対応が可能です。
安定した超音波発振出力
冷却エアの継手を標準搭載し、使用環境の影響を受けやすい超音波振動部を冷却することで安定して使用できるようにしました。長時間の発振や高速繰り返し溶着など、様々な用途に対して安定した性能を維持することができます。

Gタイプ振動部ユニット(ハンドタイプ)

手元での発振操作
レバースイッチを搭載した振動部ユニットです。上部の吊り下げ用金具は、作業台に置いた際の誤発振防止にも役立ちます。ケース形状は、持ちやすく力を加えやすい設計となっています。

ATタイプ振動部ユニット(ハンドタイプ)

押し付けによる自動発振
JⅡ941SA専用で選択可能な振動部ユニットです。溶着物への押し付け圧力により自動的に発振を開始するので、スピードを求められる作業に適しています。※JⅡ971WSAは39kHz使用時のみ使用可

超音波溶着機組み込み事例

超音波溶着機を使用している業界は幅広く、自動車の部品や各種容器、医療機器、生活用品、玩具、家電の樹脂溶着などに用いられています。成形品の伝達溶着、シートや不織布の直接溶着、カシメ、インサート、スポット、ピアス、ゲートカット、トリミングなど幅広い用途に利用が可能です。直交ロボットや多軸ロボットなど、自動化生産ラインへの組み込みに対しても柔軟に対応できます。

超音波多点カシメ装置

超音波溶着機を複数台搭載した事例です。自動車内装部品などに多い複数箇所の同時溶着が可能となります。サイクルタイムを優先する場合には多点で一括溶着を行い、コスト優先であれば、振動部切替器を使用して超音波発振器の台数を抑えることもできます。

超音波多点カシメ装置

6軸多関節ロボ搭載超音波溶着装置

超音波溶着機を多関節ロボットに組み込んだ事例です。製品に合わせてティーチングする事で少量多品種に対応出来ます。超音波溶着機JⅡシリーズの小型タイプはカットやトリミング、カシメなど様々な用途に使用できます。6軸多関節ロボットにツールチェンジャー機能を持たせることにより、1台の超音波発振器で複数の工法を使い分ける事ができます。

6軸多関節ロボ搭載超音波溶着装置

包装ユニット

超音波溶着機を利用したユニットの事例です。超音波溶着機JⅡシリーズを搭載して包装機専用ユニットとしてのご用意が可能です。超音波ホーンが連続的に回転して溶着する縦ピロー方式のR/Lロータリーユニットなど、お客様の用途に合わせたご提案をいたします。

包装ユニット

ハンドタイプ

小型超音波溶着機の振動部には、手元で発振操作が可能なハンドタイプもラインアップしています。簡易実験や試作・小ロットの生産に使用されます。(400/900シリーズ対応)

ハンドタイプ

超音波溶着の代表的なアプリケーション

■自動車
ドアトリム・ルーフ・エンブレム・フロアマット・ピラー・サンバイザー・リフレクタ・フォグランプ・パーキングブレーキ・シートベルト

医療/衛生
マスク・ガウン・ダイアライザー・歯ブラシ・おむつ
電機・電子
冷蔵庫・掃除機・洗濯機・加湿器・浄水器フィルター・冷水筒・ファン・コネクタカバー
包装・容器
プラダン・化粧品容器・エアゾールボトル・各種フィルム
日用品
クリアファイル・インクカートリッジ・オフィスチェア・ボールペン・玩具

 

JⅡ401シリーズ発振器

発振器 JⅡ411 JⅡ431 JⅡ441 JⅡ471W
タイプ SA
発振周波数(kHz) 19.15 28.50 39.50 28.50/39.50(任意切替)
※各周波数に対応した振動部ユニットが必要
最大出力(W) 420
連続出力(W) 175
電源入力(V) AC100~240(単相)
質量(kg) 約3.0
操作方法 本体パネル / J-Tool / 外部制御
外形寸法WxDxH(mm) 80x254x212

※記載されている製品は、予告なく仕様・寸法が変更になる可能性がございます。

JⅡ400/JⅡ401シリーズ共通振動部ユニット

振動部 JⅡ410T-M JⅡ430T-M JⅡ430T-G JⅡ440T-M JⅡ440T-G
タイプ M M G M G
対応周波数(kHz) 19.15 28.50 39.50
直径(突起部含まず)(mm) 74 37 44 37 44
全長(mm) 186 143 195 175 176
質量(Kg) 約1.1 約0.3 約0.5 約0.4 約0.5
対応発振器 JⅡ411 JⅡ431/JⅡ471W JⅡ441/JⅡ471W

※記載されている製品は、予告なく仕様・寸法が変更になる可能性がございます。

JⅡ901シリーズ発振器

発振器 JⅡ911 JⅡ931 JⅡ941 JⅡ971W
タイプ SA
発振周波数(kHz) 19.15 28.50 39.50 28.50/39.50(任意切替)
※各周波数に対応した振動部ユニットが必要
最大出力(W) 900
連続出力(W) 375
電源入力(V) AC100~240(単相)
質量(kg) 約6.0
操作方法 本体パネル/J-Tool/外部制御
外形寸法WxDxH(mm) 120x332x260

※記載されている製品は、予告なく仕様・寸法が変更になる可能性がございます。

JⅡ900/901シリーズ共通振動部ユニット

振動部 JⅡ910T-M JⅡ930T-M JⅡ940T-M JⅡ940T-G JⅡ940T-AT
タイプ M M M G AT
対応周波数(kHz) 19.15 28.50 39.50
直径(突起部含まず)(mm) 74 62 50 49 55
全長(mm) 186 233 178 196 230
質量(Kg) 約1.1 約1.2 約0.6 約0.7 約1.2
対応発振器 JⅡ911 JⅡ931/JⅡ971 JⅡ941/JⅡ971

※記載されている製品は、予告なく仕様・寸法が変更になる可能性がございます。

超音波溶着機の基本構成

超音波溶着機は主に発振器・振動部ユニット・プレス装置・工具ホーンの4つによって構成されています。工具ホーンは、振動部で発生した振動を増幅しワークに伝達することで溶着を行います。また、プレス装置を使用せず、発振器・振動部ユニット・工具ホーンの組み合わせで利用されることもあります。

本製品の構成

発振器
高周波電力の供給と共に、共振周波数の制御などを行います。
振動部ユニット
発振器から供給される高周波電力を機械的な振動に変換します。使用する周波数に応じた振動部ユニットを使用します。
工具ホーン
振動部ユニットに接続します。振幅(振動)を増幅しワークに伝達することで樹脂を溶融、加工します。設計した周波数と異なる機器では使用できません。

オプションパーツ

振動部切替ユニット

振動部切替ユニット