POINT
発熱効率は導電体の特性によって変わる
前述の通り、高周波誘導加熱(電磁誘導加熱)にて加熱可能な材質は導電体です。また、加熱効率を考慮すると磁性のある導電体が最も適しています。
代表的な材料の特性
高周波誘導加熱(電磁誘導加熱)にて加熱可能な材質は「導電体」であり、加熱効率を考慮すると「磁性のある導電体」が最も適しています。代表例としては、鉄・アルミ・銅・SUS・真鍮および磁性粉入り接着剤、磁性シートなどがあります。
金・銀なども導電体ですが、電気的抵抗があまりにも小さいため、うず電流損失によるジュール熱の発生が少なく、高周波誘導加熱が難しい材質となります。

発振器出力と加熱速度の関係性
高周波誘導加熱における電源(発振器)の出力は、加熱されるワークの昇温スピードを決定します。あるプロセスが3kWで行われていれば、出力を5kWに上げることによって、より早くプロセスを完了させることができます。
しかし、電源の出力を大きくしようとすれば、一般的に電源のサイズと重量は大きくなります。また、電気施設や冷却装置の能力もさらに大きなものが必要になる場合があります。